女将からのお知らせ

ずいぶん前のことですが、“がんばってます福島”

東日本大震災よりずいぶん前のことでした。
私が、「カニ・あんこう料理始めました!」という絵手紙を以前ご宿泊のお客様にお出ししたときのことです。
こんなメールをいただきました。
『貴館にての約5年前の一泊は、我が家の父・息子関係にとって重要な一日でした・・・。
と言いますのは、その日は息子の中学3年生になる春休み、当時バスケット部の副部長であった彼が、顧問の女教師の勝利優先の試合構想からレギュラーを外され、非常に荒れていたときのことでした。
そのストレスが最高潮に達したその日、学校から連絡がありまして、他の部の連中と一緒に息子が暴れていると言うこと!

たまたま家で仕事をしていた私は、すぐに体育館に急行して息子をなだめ、顧問の教師と話をして彼を帰宅させ、すぐにネットで検索しました。
つまり彼と私でどこか遠くの旅館に泊まって積もる話を聞くために。
ここでヒットしたのが貴館でした。
検索と当日予約(平日でした)まで30分ほどでしたでしょうか。
そのまま車で埼玉から常磐道へ・・・。
往きの車中は二人とも無言のまま。

でも高台というより正に天地の間とも言うべき貴館の部屋に通されて、窓からの景色を見た息子は心なしか微笑んでいました。
そして夕食となり、食べたことのない料理を前にした父と息子は・・・。
お互いの顔を見て笑い出してしまいました。
「すっごいね。こんな料理食べたことないね。もう笑うしかないね!」

本当においしい料理は、心を癒やしてくれます。
本当に必要な者には尚更に。
翌日は野口雨情記念館などを回りながら、車中で退部を思い直すように説得していた私ですが、彼は生返事をするだけで、頭の中はすでに次のことを考えているようでした。

その後彼はバスケット部を退部し、弱小チームだったバレー部に移り、
何と地区大会で優勝して県大会まで進出させました。
高校は地元の工業高校へ進学し、卒業後父と祖父の仕事を継いで親子3代で家業に従事しています。

 この葉書を受け取った日の夕食で、
「オイ、ここ覚えているか?」
と彼に聞きましたら、一瞬の戸惑いの後、ニヤリとするだけでした。』

以前このブログを紹介しましたところ、これを見て
実際に当館にお越しになられた同じ境遇の親子連れの方々や、
「私も息子と二人っきりで旅をしました。」と報告して下さる母息子様もいらっしゃいました。

事情も知らずにお世話させていただいたのですが、受験の今頃になると何かこのことを思い出します。

小名浜放射線量測定値(いわき市災害対策本部)単位:μSv/h
 2月16日(木)AM10:00 小名浜支所
  小名浜支所 地上1m  0.12
           地上1cm 0.16

基準値内です    
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